女の子らしく

 

テレビを垂れ流していたらドラマが始まっていて、

 

女の子らしくなりたいんでしょ

 

という台詞が聞こえてきた。

 

 

胸が騒ついた。

 

 

胸が騒つくことで、自分が思っていることに気付くことがある。

 

 

またそれなのだろうか。

 

 

またそんなことないふりをして、ふりをしているうちに自分自身が思っていることもわからなくなってしまっていたのだろうか。

 

 

 

 

ブスが容姿をましにしようとしていると思われる、ブスのくせに、あのブスあれで気にしているつもり?と思われることを気にしてしまう。

 

 

こう打ってみると自意識過剰だ、と客観的に見て思う。

 

 

でもそんなことが気になって、人前で鏡を見ることができない。

 

 

 

 

私は女の子らしくなりたいのだろうか。

 

 

いつも自分は女らしくないからと前置きし、女らしくない自分に似合うだろう洋服を好んで着、女らしくない自分に合った言動をしているつもりだ。

 

 

女らしくないことわかってますよという体で過ごしている。

 

 

何に対するプライドだろう。

 

 

私は女の子らしくなりたいのだろうか。

 

 

アクシーズブスというワードを見て、アクシーズブスにはならなくてよかった、身の程を知っていてよかった、と無意識にアクシーズブスを下に見ていたのはなんだろう。

 

 

アクシーズブスは勘違いブスなのだろうか。

ブスは女の子らしい格好をしてはいけないのだろうか。

そういう概念がなければ、私はヒラヒラした洋服が好きだったのだろうか。

 

 

私は女の子らしくなりたいのだろうか。

 

 

今日パソコンを使ったついでにYouTubeで化粧関連の動画を見て、明日こうやってお化粧してみようなんて思った。

 

 

ましな化粧をしてましな見た目になりたいという思いは何が源になっているのだろうか。

 

 

 

 

いつもコソコソとこの洋服いいな、この化粧品いいな、この髪型、髪色いいななんてネットで見たりなんかして。

 

 

でも手に入れるのには勇気が必要で、他に入れられたとしてもペースが遅いし、まだ手に入れられてないものばかり。

 

 

これをあーあと思うのも何故だろう。

 

 

ただいつも求めているように人並みになりたいだけだろうか。

 

 

その人並みが女らしいということなのだろうか。

 

 

あの胸の騒つきはなんだったのだろう。