残念ながら無趣味な私は、当たり障りのない会話をする際非常に困る。
最近は読書を少しするためそれくらいなら話せるが。
よくどんな音楽を聴くかと尋ねられると困ったため、いつからかこの話題になったらおすすめを聞くことにしている。
最近では作家についてもそうだ。
誰におすすめを教えてもらおうと、せっかく教えてもらったのだからと一度はおすすめを試してみる。
先日おすすめを試してみたとき、私は本当に試したけれども逆に私が勧めたものを相手は聞き流して気にしてなどいないのだろうなと思ったら少し寂しくなった。
しかし私も今までおすすめの感想を伝えたのは半分くらいだ。
伝えなければわからないのだから結局同じだ。
いや、そもそも相手はおすすめしたものの感想など気にしていない、と思ったら更に悲しくなってきた。
いや違う、ここで思ったのは何でも伝えなければ意味がないということだ。
言葉によって人を不快にすることもあろうが、言葉たらず故に伝わらない、お互い勘違いする、等々の方がよっぽど悪いように思える。
伝えるのが非常に苦手だ。
口を動かす信号が働いていないのではと思ったがきっと欠陥はそこではない。
なぜ伝えるのに勇気を要するのだろう。